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もう一昨年前のことになってしまったけれど、共通の知人の訃報をきっかけに旧友と久々に会った。みんながちょうど日本にいるなんて珍しいことだったから。
先に逝ってしまった彼のことは、日の光のような印象とよい時間のことばかり思い出してしまい、1年以上すぎてもまだきちんと整理できていない。みんなにとってよい兄でよい息子でよい孫だった。いっとき通り過ぎただけの私にとってでさえ、よき友人だった。会うたびに朝日がさすように真っ直ぐに目に入ってくるような、大きくなっていくのが楽しみなリトルガイだった。帰国してからも折々に伝え聞く成長を楽しみにしていた。
そんな彼を思い出すささやかな会に参加してみたものの、私は上手く笑えなくなっていたようで、写真を撮る度に、ちゃんと笑って、と言われて大いに困った。いくら悲しくてもシャッターを押すときには笑顔で写っているつもりだったから、これ以上どうしたらよいか分からなかった。
しかもこの日は普段よりもかなり笑顔でいたつもりだったため、あとから考え込んでますます笑えなくなってしまった。以前のように笑ってないかも、そのとき気がついた。
あれからまた時間が過ぎて、マスクの下の私、毎日どんな顔しているのだろうか。
10月になった
1日いち日はこんなにゆっくりと過ぎているのに、気付くとあと3か月もしないうちに年の瀬が来る。
自分のしたいことが分からなくて、昨日も今日も同じ日々を過ごしている。去年も今年も同じことをしている。同じところをぐるぐる回っているようで、気づくと螺旋階段をどんどん降りたところにいる。
冬支度
そろそろ今年も冬支度。蔓バラをフェンスから外した勢いでフェンスも一度壁から外した。錆止め塗装が粉状になっていたし、地面に直接接地していた箇所は錆びて朽ちかけていた。そろそろ手入れをしないと限界だった。冬の間に塗り直しをして、それからバラの誘引をすることにした。フェンスを外すにあたって、絡みついて硬くなった蔓は思い切って切ることにした。棘の多いロサ・カニナも小さくしたので昨年に続いて蔓をたくさん切ることとなった。
まだバフ・ビューティと鉢バラがいくつか残っているので晴れ間に進まなくては。
庭を見ていると、花殻や落ち葉が気になって花を見るどころでない日もあれば、花や葉茎やその他細部までに目を奪われて作業が進まない日もある。こうやって脳内でバランスを取って楽しんだり手を動かしたりしているのね、きっと。
子どものことも細かなことが気になった日は眠る前に落ち込むけれど、そんな日があってもいいのかも知れない。きちんとフォローができて時に応じてちゃんとメンテして全体として前に進んでいるのならば。