つるバラの誘引

 晴れているうちにやってしまおう、とつるバラの誘引を始めた。今なら軽装で始められる。サンスクリーンを顔に重ねて、手には革の手袋、頭には帽子、あとは軽めのジャケットで大丈夫。雪が降らない予報の今日ならすぐにあったかくなる。

 壁の両サイドには蔓のサマースノーとドッグローズを植えてある。昨冬、誘引をさぼったのでフェンス上方はまだ葉も残る枝が伸び放題、ずっと見ないふりをしていたけれど、やっぱり今日、思い切って始めて正解だった。

 フェンスに縛ってある紐を解き、枝をひとつずつ降ろして地面にまとめる。がっしり太くなった枝は花を付けなくなったものから小さい鋸で引く。蔓を外した壁越しに空を見るのは2年振り、とか思いながら残した蔓を大きいものから順にフェンスに張る。蔓がしなり壁に線画が現れてくる。鉛筆より細い枝は枝切り鋏で整理するんだけど、いつか見た村田さんの細枝を残す誘引の美しさを思い出して一瞬うっとりして、自分の誘引を見てまた現実に戻る。

そうだ、バフ・ビューティもやっておこう。こちらはトゲはすごいけど面積がまだ小さいからやりやすい。秋に太い枝が折れてしまったのは残念だったけど、あまり大きくなると困る場所だからまぁ、仕方ないと思おう。外した蔓が頭の上から降りてきて、何度も帽子に引っかかる。前述のとおりトゲが多いので思ったより手こずってしまった。ここまででタイムアウト、軽く片付けてそろそろ夕ご飯の支度をしなくては。

明日は枝を小さく切って寒肥をあげよう。